さぽーと紡は、東日本大震災による原発事故で、避難を決断して動いた母親が立ち上げた任意団体です。主に子どもたちの保養について、取り組んでいます。

 

普段の当たり前の生活に「放射線」が出てきてから、福島県では今も毎日、天気予報と一緒に今日の放射線量が発表されています。

あの事故がなかったら、放射線のことについて全くわかりませんでしたが、今は、心の中に不安はあっても、考えても仕方がない、明るく前向きに生きようとする当然の本能が、非日常を日常に変えてしまっています。

誰もが被災者、避難者、当事者になり得るとしても。

 

放射能汚染は関東圏まで広がっており、関東から西日本に避難をしている人々もたくさんいます。時々新聞などには載っても、世間にはほとんど知られておらず、地域や放射線量の線引きと無関心が、無用な問題を招いています。

 

周りにたくさんの放射性物質が置かれている風景、今もなお杜撰な管理のもとに置かれていても、それが通常でも、せめて妊婦さんや子ども、免疫力が弱い人は、放射線をできるだけ避けたいと思うのは当然で、放射線を取り扱う人はよく知っていることです。

 

お話を聞いていただく機会や、行政への要請、裁判などにも関わり、それが私達の生活の一部になっていますが、紡はその部分に焦点をあて、現実に向き合い、子どもたちを守る、被ばくをできるだけ避ける活動を目的とし、継続していきたいと思っています。

 

 

芝生の上に寝転ぶ子どもたち(2011年・北海道にて)
芝生の上に寝転ぶ子どもたち(2011年・北海道にて)

この写真を見て、皆さんはどう思うでしょうか。

 

こうして芝生に思いっきり寝っ転がること、いたって普通のことかもしれませんが、

芝生は放射性物質を吸収しやすく、水が溜まりやすい場所や、湿気が多いところなども、線量を測ると高い数値が出るので、気にする人は、子どもがいる人は特に気を付けています。

 

こうして思いっきり寝転がれた時に、今までの我慢が溢れ出ます。

 

放射線量を自ら測ることで把握できることは確かですが、そんな我慢などしたくない、測らないほうが気にしなくていいと思う人もいます。素人はよくわからないから当然です。

何も感じないから尚更です。

 

本来、個人個人で判断すべきことではない問題なのに、素人が個人個人の判断をせざるを得ず、いつの間にかなかったことのように風化してしまう。そして放射線管理区域と同様の場所で、子どもたちが普通に暮らしているという現実。 

 

これからの世代の人達に恥じないよう、今の大人達がしっかり考えていかなければならない大きな課題です。